FAQ

“露出計”って、実はデジタルカメラでの写真撮影にも必要なんです。

Q1. 露出・露出計について

Q2. 絞りとF値

Q3. シャッター速度

Q4. 入射光測光と反射光測光の違い

Q5. カメラ内蔵の露出計との違いについて

Q6. 適正露出とPL(プログラムレベル)について

Q7. EVについて

Q8. 絞り値(F)のステップ幅について

Q9. ストロボのマルチモードについて

Q10. 校正定数C、Kについて

Q11. ISO感度

Q12. 定常光とフラッシュ光

Q13. 色に対する露出補正

Q14. 反射光式露出計の露出補正

Q15. 被写界深度について

 

Q1. 露出・露出計について

A1. “露出”とはレンズを通してフィルム面(カメラの受光部)に適正な光を与えた総量のことを言います。それを測るための必需品が露出計です。確実に光をコントロールすることは、言い換えればフィルム感度にあった必要な光を絞りとシャッター速度でフィルムに与えることです。しかもそれはアナログカメラだけではなく、実はデジタルカメラでも有効なのです。やはり適正露出で撮影してありませんと、たとえ後で加工しようとしても綺麗な写真にはなりません。フラッシュ撮影ならなおさらのことです。

Q2. 絞りとF値

A2. 絞りとは「光を通す穴(孔)を調節する板」のことで、光量を調節する働きがあります。この穴を広げていくことを「絞りを開ける」、一番大きく開けた状態を「絞りを開放にする」と言います。逆に、光を通す穴を狭めていくことを「絞り込む」といいます。

F値とは絞りを表す単位のことで、小さいほど明るく、大きいほど暗くなります。絞りを最も開いたときの明るさのことを、開放F値と言い、この値の小さいレンズは明るいレンズになります。

Q3. シャッター速度

A3. シャッターとはカメラの受光部に当たる光を遮断しているフタのようなものですが、普段は閉じていてシャッター切ると開いている時間だけ光を通すことになります。この光を通す時間のことをシャッター速度と言います。

シャッターが開いている時間が長ければ(シャッター速度が遅い)たくさんの光が入りますし、開いている時間が短ければ(シャッター速度が速い)光があまり入らないことになります。

Q4. 入射光測光と反射光測光の違い

A4. 入射光測光方式は被写体にあたっている光の明るさを測定するので、被写体の色などの影響を受けずに適正露出を求めやすいのですが、原則として露出計を被写体の位置で使用するので遠くの被写体を撮る際に不便な場合もあります。

反射光測光方式は被写体にあたって反射してくる光の明るさを測定するもので、例えば被写体のある部分に重点をおいた露出設定や発光体などの撮影目的に適しています。この方式は被写体の色や反射率などの影響を受けるので、測定結果は被写体の反射率を18%と想定して白や黒色もグレーに再現する露出値となります。従って、同じ照明条件でも白や黒色のように反射率が18%より外れているときには補正が必要になります。

被写体の反射率は相当白く見えても90%、反対に真黒に見えるものでも3%程度あります。平均値として18%が露出計に使われており、グレーチャートなどと称して小さなボードも市販されています。実際の撮影時の被写体は色や反射率が多種多様ですから、補正量は露出に関するいろいろな図書などを参考にされて独自の値を決めることになります。

またポラリスメーターの場合、測光している範囲が約35°であることを考慮する必要があります。(別売りのポラリススポットビュー10装着時の範囲は約10°です。)

Q5. カメラ内蔵の露出計との違いについて

A5. 最近のカメラにはほとんど露出機能が内蔵されていて、一眼レフカメラではレンズを通った光を測光するいわゆるTTL方式になっています。さらに、露出精度を上げるためのいろいろな工夫がされていて良い結果が得られています。

しかし、このカメラ内蔵の露出計は基本的に反射光測光方式である点を考慮する必要があります。(項2、入射光測光と反射光測光の違い、参照)

この点でポラリスメーターを入射光測光方式で使用すれば、被写体の反射率などによる補正等を考慮する必要がなく、またカメラの機種の違いによる差などが無視でき、露出のバラつきの少ない写真の仕上がりが期待できます。またカメラに内蔵されているストロボ光のほかに単体ストロボを増灯して撮影する際、露出をあらかじめ求める場合などは単体露出計が必要です。

Q6. 適正露出とPL(プログラムレベル)について

A6. 撮影者の好みにあった写真=適正露出であるとすれば、露出計によって得られた標準値を自分なりに補正してカメラにセットすることになります。いわゆるプロカメラマンと言われる人達は露出計で得た情報をそのまま使用することは少ないものです。

「好み」以外にも使用するカメラ機材の個性や、接写時などのような撮影条件を加味して露出計にその補正情報をあらかじめセットするのがPL(プログラムレベル)です。

例えば、1/3ステップ分だけアンダー側に露出したい場合、+Ⅲ(3ドット)にセットしておけば測定結果は1/3絞り分シフトして表示されます。そして表示パネルに“PL”マークが点滅して表示され、電源をオフにしてもその値は保持されています。また設定されたPL(プログラムレベル)はいずれの測定モードでも反映されます。

Q7. EVについて

A7. EVはExposure Valueの略です。フィルム面(カメラの受光部)に与えられる露光量はレンズのFナンバーとシャッタースピードの組合せによって決まりますが、この露光料を対数的に表したものです。例えば、シャッタースピード1秒、絞りf1.0のとき、EV0としてEV値が1増えると露出は1段上がり、1少なくなると1段下がることになります。1/60秒 F4、1/30秒 F5.6、1/15秒 F8、…は全てEV10で同じ露光量になります。

ポラリスフラッシュメーターでは例えば、1/60 F4と測定値が表示された後、モードボタンを1回押すとEV値に換算して表示する機能も備えています。

最近のカメラではEV値をカメラにセットするものはないようですが、このEV値は例えば、明るさの比較をする時などに使うと便利です。この場合は、ポラリス平面受光アダプター(別売)の利用をお勧めします。写真誌などに「カメラ内蔵ストロボの明るさは公称ガイドナンバー10に対し、実測値は8.8なので0.37EVアンダーである…」などの記事を見かけることがあります。これは『2 log 8.8/10 / log 2 ≒0.37』と計算されますが、対数であることに注意が必要です。ちなみに0.1EV差は約7%の光量差になります。以前に良く使われていたLV(Light Value)値は最近ではあまり使われていないようですが、この場合はISO100(フィルム感度)のときのEV値と同じです。

Q8. 絞り値(F)のステップ幅について

A8. カメラのレンズなどに表示してある絞り値はF1.4、F2、F2.8、F4、…のようになっていますが、この数列は1を通る公比√2の等比数列になっていて絞り値が√2倍になると露光量は1/2になり、1絞り、1段、1ステップ、1EV差などと表現しています。(以下、ステップで表現)

ポラリスフラッシュメーターはこの1ステップの1/10の単位までを測定して、アナログドットで表示しています。

大型カメラのレンズでは1/3ステップの設定ができるものがあり、一般のカメラ(デジタルも含む)でも露出設定を1/2や1/3ステップに設定できるものがあります。ポラリスフラッシュメーターでは、1/2、1/3ステップに相当する個所に指標に常時表示していますから、瞬時にその値を読み取ることができます。

1/3ステップの絞り表示は公比6√2等比数列で、F5.6 + 0.6EVの場合、F5.6 + 2/3ですからF値は7.1になります。参考までに1/2、1/3ステップの場合の絞り値は次のような値になります。(※カメラメーカーが採用している数値と異なる場合もあります。正確な数値は、JISB7106で決められています。)

<絞り1ステップ>
1.01.42.02.84.05.68.011162232、…
<絞り1/2ステップ>
1.0、1.2、1.4、1.7、2.0、2.4、2.8、3.4、4.0、4.8、5.6、6.7、8.0、9.5、11、13、16、19、22、27、32、…
<絞り1/3ステップ>
1.0、1.1、1.3、1.4、1.6、1.8、2.0、2.2、2.5、2.8、3.2、3.6、4.0、4.5、5.0、5.6、6.3、7.1、8.0、9.0、10、11、13、14、16、18、20、22、25、29、32、…
赤字は1ステップを表示しています。)

Q9. ストロボのマルチモードについて

A9. ストロボ撮影をするときに、マルチ発光と称して1回の撮影にストロボを複数回発光させることがあります。例えば、比較的暗い場所で静止した被写体を絞り込んで撮影するようなときにストロボの光量不足を補う目的のことなどです。このような場合、絞り値の決定は理屈では簡単ですが間違いやすいものです。ポラリスフラッシュメーターの場合には、ストロボを1回発光させて絞り値(F)を求め、その発光を例えば5回繰り返したときの絞り値は“MULTI”ボタンとアップキーの操作で簡単に求めることができます。また例えば、F32に絞って撮影したい場合に、何回発光させればいいのかも同様に表示することができます。(最大9回発光まで)

このモードによって得られた絞り値は、ストロボの発光が毎回同じ発光量であることの前提で決められます。従って、ストロボは一定の場所で十分に充電した状態で使用することが必要です。

Q10. 校正定数C、Kについて

A10. 入射光測光方式の場合は、照度(ルックス)を測定しています。このルックス値をカメラの露出値(fナンバー、シャッター時間)として表示するために変換係数を含めて計算しますが、この係数を校正定数といい、C値で表します。反射光測光方式の場合は、輝度(カンデラ)を測定し、校正定数Kを用います。

ポラリスフラッシュメーターではC=330 K=13を採用していますが、メーカーや機種によって若干異なる値のものもあります。

Q11. ISO感度

A11. ISO感度とは光を受け取る能力を表現する規格、単位のことです。感度を上げることのメリットは、少ない光で撮影ができるということで、つまり暗い場所でもより早いシャッター速度で撮影ができることです。但し、感度を上げることによりノイズが多くなり、フィルムでいう粒子が粗くなるため、画質を求める場合には被写体の条件などによって選択することが好ましいとされます。

Q12. 定常光とフラッシュ光

A12.
定常光…太陽光や電灯光など明るさが一定の光
フラッシュ光…一瞬の閃光

フラッシュによる撮影も多くの場合は、定常光との併用になることが多いが;

『日中シンクロ撮影』:明るい日中の撮影で、人物の顔が暗いときにフラッシュを人物に照射して明るくすること。
『トワイライトシンクロ』:黄昏の情景をバックに人物をフラッシュで撮影すること。(絞りのF値に応じたフラッシュの発光量で露出を決定。)

これらの露出は定常光とフラッシュ光を別々に考えて決めます。
ポラリスフラッシュメーターは、定常光・フラッシュ光のどちらも容易に露出を測ることができます。

Q13. 色に対する露出補正

A13. 被写体の白さ黒さ加減に応じて露出補正をするように、色にもそれぞれ基本的な露出補正量があります。

例えば…

黄色い被写体を反射光式露出計で測光し、そのままの露出で撮影すると茶色ような感じで写りますが、これは黄色は反射率の高い色なので、測光値に対して1.5段から2段ほど露出を多くすると黄色らしく再現されます。オレンジは、測光値に対してプラス1段露出を多くすると見たとおりのオレンジ色に写ります。ピンクは、濃いピンクだと露出補正は必要ありませんが、淡いピンクだとプラス1.5段の補正が必要になります。

Q14. 反射光式露出計の露出補正

A14. 入射光式露出計の露出は、被写体にあたっている光の明るさを直接測りますので、基本的には被写体によらず適性露出が得られます。

一方、反射光式露出計では被写体によって反射された光を測りますが、反射光を測る場合、同じ光で照らされていても被写体によって反射率が異なるため、光源の違いだけではなく被写体の違いによっても測光値が変化してしまいます。つまり、反射光を測ってもどういう光源状態なのかを特定することができないので、そのままでは露出を決めようがないという根本的な問題があるわけです。

そこで反射光式の露出計では、世の中全ての被写体の平均反射率が18%のグレー(白と黒のちょうど中間の明度をもつグレー)であると仮定し、これを基準に測光値を示すことになっています。例えば、一眼レフに内蔵されたTTL(Through the Taking Lens)露出計を使って露出を決めるためには、人間が露出計にあわせてあげるしかありません。色の認識についての個人差、ズレが邪魔をするので直感的に反射率を得ることはできませんが、色と反射率との関係をある程度覚えておけば露出補正はもちろん、黒白写真をとるときにも生かされます。実際には、測光モードが中央重点的平均測光の場合はファインダー中央の比較的広い範囲、スポット測光の場合はファインダー中央の○あるいは()で表示された狭い範囲の被写体の反射率を見極め、露出を補正します。

基本的には;

白いものは大きくプラス補正
淡いものはややプラス補正
濃いものはややマイナス補正
黒いものは大きくマイナス補正

Q15. 被写界深度について

A15. 被写界深度とはズバリ、”ピント”の深さのことです。ピントのあっている範囲の広さと言う方が分かりやすいかもしれません。

例えば、真中あたりにしかピントがあっていない写真、こういう状態を被写界深度が浅いといいます。逆に、手前から奥までほぼピントがあっている状態を被写界深度が深いといいます。被写界深度を上手く使えるようになると、写真撮影の表現の幅が広がります。

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